あなたは「書いた文章が読みづらく、分かりにくい」「報告書の意図が分からない」「文章にいまいち説得力が足らない」と悩んでいたりしないでしょうか?
実は、私自身もブログを開設した当初は、どれだけ記事を書いても全く読まれず、書いた文章が誰からも見向きもされませんでした。
本日は、そんな私が文章力を上げるために意識して身に付けた「説得力が10倍上がり収益を生みだすライティング技術」をご紹介します。
これができるのであれば、プレゼンテーションの資料や、企画書の作成、セールスレターにだってそのまま応用でき、ライティングの力が身に付きます。
それでは早速本題に入っていきます。
説得力を上げるピラミッド形式の文章構造
説得力の高い文章構造は、「主題」「理由」「論証」「結論」の4つのパーツで構成されています。
そして、これらの4つのパーツは下記のようなピラミッド構造となっているのです。
文章を書く前に、それぞれのパーツを考えておけば、説得力がある文章をスラスラと書けるようになります。
それでは、事例を交えながら順番に解説していきます。
1.主題をはっきりさせる
文章を書く前に、まず「主題」をはっきりさせましょう。
主題とは、あなたが読者に伝えたい主張、解決したい命題、提示したいデータやエビデンスのことです。
多くの人は文章を書くときに、すぐに筆が止まる原因として「自分は何を伝えたいかが、分からない」からなのです。
例えば、「語学留学では英語はペラペラにならない」や、「情報商材にお金を掛けるのは無駄である」など。これらの主題が決まれば、今度はあなたの主張の根拠を加えていくのです。
2.主張を支える理由を並べる
あなたの主張を支えるには、それ相応の理由を提示する必要があります。
理由を伝える重要性を示すアメリカの大学が実施したある実験があります。
飛行機のチケットを買う行列に並んでおり、30分以内に出発時刻が迫っているという状況を想定して行われた実験になります。
この時に、ただ、「列を譲って頂けませんか?」と言った場合と、「私の飛行機は30分後に出発します。その便に乗り遅れたら、大事なアポに遅れてしまうのです。申し訳ないですが、その席を譲ってもらえませんか?」と言った場合とでは、列を譲ってくれる確率は3倍も違いが出たのです。
もちろん、口頭ではなく、文章で理由を提示する場合でも、同じように説得力が得られます。
例えば、「情報商材にお金を掛けるのは無駄である。」の理由として、
・情報商材はその道のプロでないとどれくらい価値があるか判断できない
・情報商材で手に入る情報は、ネット上の無料のコンテンツや市販の書籍と大して変わらない
などが挙げられます。
今すぐにでも、あなたの主張を裏付ける根拠/理由を書きだしましょう。
更に説得力を生むポイント 「初頭効果と親近効果」
理由を提示する順番は実は重要です。心理学の領域で、複数のデータを示す時に、最初に示すデータが最も強く影響することを初頭効果(アンチクライマックス効果)と言い。逆に、最後に示したデータが最も強く影響することを親近効果(クライマックス効果)と言います。
相手の関心が低い場合に、最初は強力なデータを提示し、相手の関心を惹き付けましょう。
一方、相手の関心がすでに高い時は、関連するデータを提示しつつ、確たるエビデンスを訴えて、一番最後に決定的なデータを提示することで説得力を何倍にも引き上げることができるのです。
さて、このように主題を支える理由をはっきりさせたら、今度はその理由の根拠を伝えましょう。
3.「理由」を証明できる根拠の提示
理由を言っただけでは、読み手はその話が本当なのか、嘘なのかまだ判断することができないです。
そこで、上で提示した、それぞれの「理由」を証明するだけの材料を用意しなくてはいけません。
Aさんは、「Cはカバンにナイフを隠し持っている。だからCが犯人だ!」
Bさんは、「Cがナイフを隠し持っていたとしても、Dを殺害したとは限らない。他の人間が、Cのカバンにナイフを忍ばせたことも考えられる。」
と証言したとすると、この場合、根拠と一緒に意見を主張し、まだ犯人が断定できないと言っているBさんの方が遥かに説得力があります。
これが根拠を示すことで、得られる力なのです。
主張→理由→根拠という流れを覚えておくことで、読み手を説得できるだけの論理的なライティングを行うことができます。
例えば、推理小説などでも、犯人が誰かを推理して名指しし、その後にその人が犯人である理由と、その理由を決定づける動かぬ証拠を提示します。
証拠を提示された犯人は、もう逃げ場が無いので、自分が犯人であることを認めてしまうのです。
従って、文章を書き始める前に「理由」の根拠となる材料(証拠)を、探さなければならないのです。
名探偵コナンでも、コナンが確たる証拠を見つけるために、よく事件現場で証拠を探し回っているシーンが思い浮かぶかと思います。
4.スムーズな論理展開で結論に至る
結論では、次のように、「理由」をもう一度繰り返して、「従って○○は~となるのです」という書き方が出来れば良いです。
例えば、次のように
「情報商材を買うのはお金の無駄です。
なぜなら、世の中に出回っている99%の情報商材はぼったくりであり、情報の内容そのもの自体も、ネット上に存在する無料コンテンツや市販の書籍とそう大した違いが無いからです。
ただその道のプロフェッショナルの人であれば、全体の中の1%の価値ある情報商材を見つけられる事はできます。
しかし、情報商材を購入するほとんどの人はその道の初心者であることがほとんどなので、本当に価値のある情報商材の判断が付きません。
従って情報商材を購入することは、多くの場合お金の無駄なのです。」
この結論で重要なことは、「繰り返し」です。
セールスの世界では、単純接触効果が武器となります。
単純接触効果:
繰り返し何度も見たり、聞いたりすると、次第に相手に対して好印象を抱くようになってきます。
例えば、良く会う人や、何度も見ているCMなどは、好きになっていきます。これは、見たり聞いたりすることで作られる潜在的な意識が、誤って印象評価に繋がり帰属されていく、知覚的流暢性誤帰属説にて説明されています。
これは、文章にも言える事ですが、あなたの主張を、記事の中の冒頭と結論にて2回繰り返すことで、文章が一貫して伝わるようになり、説得力も増すのです。
5.書き終わったら、必ず校正をしてチェックしましょう
以上の「主題」「理由」「論証」「結論」の4つのパーツをとりまとめたら、いよいよ文章を書き始めましょう。
そして、文章が書き終わったら、必ず校正作業をしてください。校正では、下記の項目をチェックしましょう。
- あなたの主張は明確であるか?
- 説得力のある理由を分かりやすく説明しているか?
- 理由を裏付ける根拠のデータは正しいモノになっているか?
- 理由を提示する順番は適切で、効果的か?(初頭効果/親近効果)
- 結論で、最も大事なことを繰り返し発言しているか?
これで、あなたの文章の説得力は、以前の10倍は強力になっているはずであります。
文章力の重要性
今の世の中は、ネット社会であり、画像や動画がかなり主流であるように思います。
しかしながら、画像や動画で伝えられることはやはり限界があり、短時間に密度の濃い情報を提供しようと考えた時に文章で伝えるのが最も早く、正確です。
画像や動画だけに頼った広告は、中身が完全に伝わらない事も多く、例えば、今だに本屋で新しい本が出版され続けるのも文字の媒体がいかに優れているかを証明しています。
今回紹介した文章術は、全てのライター職の人が絶対に押さえておくべき内容であり、確実に成果を出すことをお約束します。
今一度初心に振り返ってみて、あなたの文章に抜けてる部分が無いか読み返してみてください。