ビジネスでもブログでも、より質を上げていくには文章力が絶対に必要になります。
なぜなら、ちょっとした書き方を変えるだけでも、読者が受ける印象は大きく変わるからです。
また、印象が変わると、それに伴ってアクセス数も違ってきます。
あなた自身も、書いた文章によっては全くアクセスが集まらないことがありませんか?
そこで、本記事では、読者から多くのアクセスを得るために、ブロガーが実践した方が良い、4つの基本テクニックを解説します。
これらの基本をマスターするだけで、圧倒的にアクセスを生み出す記事が書けるようになるはずです。
1.マクスウェル・サックハイムが生み出した三原則
マクスウェル・サックハイムは1900年代前半に活躍していた有名な広告マンです。
広告業界、コピーライティングの世界で多大なる影響を与えて、マクスウェル・サックハイム賞という賞も生まれています。
歴代の受賞者には、有名な「滑り台効果」でお馴染みのジョー・シュガーマンなどもいます。
マクスウェル・サックハイムの三原則は下記のようなものがあります。
1. Not Read:見込み客は、あなたの広告を見ない。
2. Not Believe:見込み客は、あなたの広告を信用しない。
3. Not Act:見込み客は、あなたの広告を見ても行動しない。
この原則は、広告/コピーの業界で生きている人であれば、誰でも知っているお馴染みのフレーズです。
そして、優れている文章には、この三原則を乗り越えるだけのパワーがあります。
それでは、この三原則を乗り越える文章を書くには、一体何に気を付ければ良いのか?
解説していきたいと思います。
1-1.Not Read(見ない)を克服するためには
Not Readを克服するには、一目で中身をもっと読みたいと思ってもらえるような工夫されたキャッチコピーが必要となるのです。
ここで言われるキャッチコピーとは、ブログであればタイトル、ビジネスメールであれば件名、サイトならメインキャッチが該当します。
ではより、具体的にイメージするために、あなたの自宅の郵便ポストを確認する時を思い出してください。
無差別に投函されている郵便物の中から、自分にとって必要なのかどうか判断する際に、一旦は全ての投函物をチェックするでしょう。
このように、人は、キャッチコピーを見たら、それが自分の興味の持てるものかどうかを判断するのです。
つまり、Not Readを克服するために、中身が気になるようなキャッチコピーとなっているかが肝なのです。
下記は、もっと中身が気になるようにするための、キャッチコピーの基本5原則となります。
2. 緊急性:今読まなくてはいけないほどに、緊急性を訴えているか?
3. 簡便性:そのメリットは今すぐに、楽に得ることができるのか?
4. 具体性:あやふやなモノではなく、ストレートで具体的に表現しているか?
5. 当事者性:「自分の事と」思ってもらえるような、当事者意識に仕向けているか?
この5つの要素のうち、最低1つ以上をクリアしているキャッチコピーを考えて、中身を読んで貰う工夫をしてください。
1-2.Not Believe(信じない)を克服するためのテクニック
Not Beleiveを克服するために、「社会的証明」は必要不可欠な要素です。
社会的証明とは、社会心理学の専門用語であり、「人は、自分の行動基準や価値観を、周りの人たちの行動や考えを基準として、判断する。」という人間の本能を表します。
下記は、社会的証明を利用した事例になります。
★ブログ/メルマガで使うことができる社会的証明
- Face bookページにあるLike Boxの「いいね!」数
- Twitterのフォロワー数
- RSS購読者数
- メルマガ購読者数
- 月間PV数
★サイトで使える社会的証明
- ユーザーの口コミ
- 権威者の推薦の言葉
- 実績、売上高
このように社会的証明を見せることで、人があなたに対して受ける信頼感、安心感などを増幅させることができます。
従って、ライティングに先立ち、これらの要素を用意することを心掛けてください。
1-3.Not Act(行動しない)を克服する方法
Not Actを克服するには、人が行動する理由を知らなければいけません。
そして、その理由は下記の2つになります。
2. 苦痛から逃げるため
例えば、健康の人が自分の健康を維持するために、日ごろから、病気の予防薬を飲むことは無いはずです。
しかし、どんなに病院嫌いの人でも、病気に掛かれば、すぐにでも薬を飲んで完治したいと思うはずです。
病気から来る体の不調をすぐにでも治したいからです。
この例から分かることは、あなたが読者に何か取ってもらいたい行動がある際には、読者がその行動を取る事によってどんな快楽が得られるのか?
どんな苦痛から逃れられるか? をストレートに訴求するのです。
2.PREP法で説得力のある文章の基本を徹底する
PREP法とは、ロジカルライティング/スピーチの技術の1つであります。
メルマガやブログにおいて、このPREP法を用いて書くことで、文章の説得力をより強くすることができます。
PREP法とは下記になります。
・Reason(理由)
・Example(具体例/証明)
・Point(再結論)
例えば、PREP法において、ショートケーキの紹介記事を書くとして、セールス文章を作ると下記になります。
Point(結論):このショートケーキは、東京で一番人気のケーキになります。
Reason(理由):なぜなら、「①有名なパティシエが、②最高級の素材をふんだんに使って作っており、➂しかも体に優しいからです」
Example(具体例/証明):このショートケーキを作っているのは、イタリアで30年修行した、銀座にある超有名店のオーナーをしているAシェフになります。
Aシェフは、本当に質の高い最高級の素材のみを使っており、さらにそれらは人工甘味料や食品添加物を一切使用していないため体にとても良いのです。
Point(結論):このショートケーキを食べれば、ケーキの常識を覆すことをお約束いたします。
どうでしょうか?
セールスの文章はこのPREP法を使えば、スラスラと説得力の生まれる記事が書けるでしょう。
3.説得術の3つの型を抑えましょう
説得的文章術(Persuasive Writing)において、説得するための技術は下記の3つがあります。
2. 規律的説得:相手の「モラル」にフォーカスする
3. 情緒的説得:相手の「感情」にフォーカスする
例えば、ドラム式洗濯機を販売しようと考えた時に、上記の3つの説得術を使うと下記のようになります。
功利的説得では、「ドラム洗濯機を使うことで洗濯物を干す手間が無くなり、その分の時間が手に入ります」と訴求できます。
しかし、実際にはこれだけで人は購入までには至りません。
そこで例えば、「こちらの洗濯機はリサイクル可能で、とても環境に優しい所が長所です」
というような世間一般に良いとされている価値観などを織り交ぜて、規律意識に働きかけるのは規律的説得でもあります。
そして、これでも、購入に至らなければ、「ここまで説明させておいて、あれだけ接待もしたのに何も買わずに帰るつもりですか?」というような感じで、相手の感情を突くのが情緒的な説得術なのです。
ロジックオンリーの功利的説得は堅い印象を受けますし、説得できても相手が納得することはないです。
また、情緒的説得だけだと、説得に落ち着きがなくなってしまいます。
従って、あなたが文章で人を説得させたいのであれば、どれか一つの事に偏るよりも、3つを均等に上手く使い分けていくと良いでしょう。
4.ターゲティングの10 VS 20 VS 70の法則
実は、一つの記事で100人中100人全ての人の興味を引き付けるような文章を書くことはほとんど不可能です。
なぜなら、もし、あなたのブログやメルマガの文章を読んでくれるような読者が100人いた場合に、下記のような内訳になります。
・10%:積極的関与の人:
あなたの書いた記事を、毎回じっくりと読んで積極的に検討してくれる人。
・20%:消極的関与の人:
たまに、あなたの記事を読むような人。普段は消極的タイプですが、あなたの文章を見た時に偶然に求めている情報があったら、前向きに検討してくれる人。
・70%:傍観者:
何を伝えても、どうやっても動かすことが困難な人。
この中でも、特に取り逃がすことが許されないのは積極的関与の人です。
従って、文章を書くときに、この積極的関与の人に対して、訴えかけるように記事を書きましょう。
消極的関与者も取り込みたいですが、そのように対象を広げてしまうと、伝えたいメッセージ性が大まかになってしまい、取り込むことができたはずの積極的関与の人でさえも取り逃がしてしまうでしょう。
また、これはこの世界では常識ですが、あなたがどれほどのトップライターだとしても、70人の傍観者の心を掴むことはほとんどできないでしょう。
結論を言うと、積極的関与の人をターゲットに定めて、ライティングすれば、読者からは一番良い反応率を得られるはずです。
まとめ
文章がなぜ良いのかと言えば、営業と違い、書かれたモノ全てを科学的な手法で分析できるところです。
対面セールスなどであればセールストークのみならず、営業マンの見た目、声のトーン/強弱、表情の具合などが結果に大きく変わってくるのです。
しかし文章では文字以外には、判断材料が無いので、人の心を動かすための文章テクニックを科学的な視点から、分析することができるのです。
また、本記事で紹介した、4つの基本は文章を科学的な手法で導き出したデータに基づく理論であり、古くから伝えられてきたライティングの基本中の基本です。
結局の話、セールスやブログ、ビジネスメールなどにおいて人を動かそうと思ったら、いかにオリジナリティがあり才能あふれる発想ができるのかではなく、こうした説得術においての基本的な技術を自分の思うまま使いこなすかなのです。
ぜひ参考にしてください。